このところ新しく登場したアクションカメラを見ていると、360度タイプやジンバル一体型が多い傾向にあります。
一方で、一連のGoProのような正当モデルも機能や性能を充実させ、根強い人気を保っています。
またじわじわと、高画質ながら低価格で勝負のモデルを出すメーカーも、続々と登場。
カメラを選ぶ楽しみが増えて来ました。
そんな中で、こちらの機種が話題になっています。
それは「XTU MAX」です。
価格を安く抑えながら4K60fpsの高画質で撮影でき、液晶モニターをリアだけでなく、自撮りしやすいようにフロントにも搭載。
今回はこのXTU MAXを他機と比較しながら、ユーザーレビューを参考に、実力のほどを検証・評価してみましょう。
XTU MAXの特徴や使い方
まずはXTU MAXの商品イメージを、メーカーの動画で掴んでいただきましょう。
おおよその概要が分かると思います。
アクションカメラのキングと言えば、多くの人がアメリカのGoProだと認めるところでしょう。
そのGoProを追うがごとく中国のメーカーXTUは、2016年に誕生しました。
ここから登場した今回のMAXは、GoPro HERO9の半額ほどの価格でありながら、HERO9と同等の画質と機能を持ち、デュアルモニターも搭載しています。
単体でも5m、防水ハウジングを付けると30mの防水仕様になり、フロントモニターを使ってVloggerにもなれる多機能性があるのです。
ジンバルに近い安定性を持つ、Super Smooth2.0手振れ補正機能も搭載。
WiFiを介して、スマホやタブレットで多才な遠隔操作ができるし、タイムラプスやスローモーションなどユニークな撮影も可能です。
面白いのはドラレコと遜色なく使える、ドライブモードを備えていること。
夜に弱いと言われるアクションカメラながら、SONY IMX377センサーなどの採用で、ノイズの少ない夜間走行風景が撮れるのです。
また、付属するアクセサリーにも注目したいところ。
各種アタッチメントが多数用意され、あらゆる場所に固定することが可能で、これらはGoProカメラのものと共有できます。
さらに感心するのは、内蔵マイクの風切り音を防ぐため、ボディ全体を包む防風カバーや外付けマイクも付属していることです。
これらで不快な風のノイズを遮断できるし、狙った音を明瞭に拾うことができます。
それからスマホで操作ができることに加え、腕時計型ワイヤレスリモコンも用意。
10m以内の範囲で、本機の撮影ON/OFFを制御できるんです。
少し本体からハミ出たレンズの傷付きを防ぐため、保護フィルムが2枚付属しているし、撮影しない時はレンズキャップを被せられます。
取扱説明書も日本語で書かれており、操作に戸惑うことがありません。
使い方は説明書を一読して分かるほど簡単で、本体での基本操作はタッチパネルになっています。
タッチパネルの反応は良く、サクサク動いて操作は軽快。
ボディは全体的にしっかり作られており、低価格モデルに多い安っぽさがなく、手触りは高級感さえ感じさせますよ。
なお搭載レンズは、166度と結構な広角レンズとなっており、ズーム機能で画角を狭くすることができます。
ただこれはあくまでデジタルズームであり、フォーカスは固定焦点。
オートフォーカスは採用されていません。
XTU MAXとAKASO Brave7 LEを比較
このように機能と性能に期待が持てるXTU MAXですが、実はこれと同じクラスで、デザインがとても良く似たモデルがあります。
それはAKASO Brave7 LEです。
XTU MAXの性能レベルを見極めるため、AKASO Brave7 LEと比較をしてみましょう。
Brave7 LEはMAXと同じように、リアにもフロントにも液晶モニターが付いています。
大きさ・重さは、両機ともほぼ同じコンパクトサイズ。
最高画質はBrave7 LEが4K30fpsで、MAXは4K60fps。
倍のコマ数で撮れることで、その分MAXの方が画質的に有利ですね。
WiFi機能があり腕時計型リモコンも付属して、タッチパネルで操作できるところは両機同じです。
違うのは、Brave7 LEが内蔵マイクのみで外部マイクが使えないのに、MAXは外部マイクの使用ができて、しかもアクセサリーとして付属しています。
あとBrave7 LEはバッテリーが2個付属しますが、MAXは1個しか付きません。
価格は、Brave7 LEの方がMAXより7.000円程安いですね。
トータルで見ると両機は良い勝負で、甲乙付けがたいと言えるでしょう。
バッテリーが2個付属するのに、さらに安い価格で買えることを優先すれば、Brave7 LEが優位に立ちます。
でも4K60fpsで撮影できて、外部マイクが使えることを重視すれば、MAXの方が良いでしょうね。
それでは、実際のXTU MAXの画質はどんなものでしょうか?
あるレビュアーが撮影した動画ありますので、覗いてみることにしましょう。
同時に本機のレビューも動画内で行っているので、参考にしてみると良いと思います。
協力: 徳島の県さん
さらに、すでに本機を購入して愛用している、ユーザーの皆さんのレビューを集めてみました。
どんな感想を持っているのか、次項で確かめてみて下さい。
XTU MAXのユーザーレビュー
★「XTU MAXは、オズモアクションの次くらいの性能だろう。他の中華4Kアクションカメラと比べれば、画質の差は明らかだ。コスパ最高なのでは?と思われる。何しろ出来ないことがほぼ無いのだ。唯一の欠点は音声がモノラルって事だけで、同じ画角のアクションカメラでは一番良いと思う。引き延ばしてない動画は、オズモを除けば中華アクションカメラで初めてなのでは?」
★「タッチパネルの反応がgoproよりはるかに良い。手ぶれ補正に関しても悪くはないが、画角がかなり狭くなるのが気にかかる。」
★「電池+モバイルバッテリー給電での録画中にケーブルが抜けたりすると、その時点で電池が残っていても録画が停止してしまう。保護ガラス/フィルム等の対応品が極めて少ない。(AKASO Brave7 LE用の製品を流用可能だが、それも少ない。)手ブレ補正への過度な期待は禁物。録画状況によっては意外と手ブレする。」
★「適度な重さが高級感・安心感を感じさせる。プラではない。防水ケースのパッキンが凄い吸引。ドラレコモードもあるそうなので楽しみだ。広角レンズで歪があるものの、それを修正できるところがグッド。映像は全く問題なし。出来ることが多そうで、これからが楽しみだ。」
XTU MAXの評価
ここからはXTU MAXをまとめて、私が評価してみることにしましょう。
本機の見た目で良いところは、価格が安い割にチャチではなく、しっかり作り込まれていることでしょう。
小さなボディでありながら、重量的にズッシリと来るところが、所有する喜びを感じさせてくれて良いと思います。
最高画質が4K60fpsまであるのも、性能の高さを示していますね。
しかし、同じ4Kでも価格が倍のGoPro HERO9と比べれば、やはり画質的にかなわないので、同等に期待してはいけません。
HERO9は高価格だけあって、やはりそれなりに高機能・高性能なのです。
歴史の長いメーカーの製品には、完成度や信頼感ではかないませんからね。
それでもMAXは、撮影時に気になる風切り音を防ぐために、本体全体を風防カバーで覆うアイデアは秀でて面白いです。
低価格なのに外部マイクを付属させるのも、音をクリアにするのに有効で、メーカーの本気度が伺えます。
ただ音がこもっていてやや音質が悪いのと、音量が小さいことが残念です。
とは言っても価格を考えれば、目をつぶってしまえる程度のものでしょう。
バッテリーの持ちに関しては、あまり良い方とは言えません。
オプションで予備バッテリーを、もう1個揃えた方が安心でしょうね。
手ブレ補正機能は、ボディ内蔵のものとしては優秀な部類に入ると思います。
それでも場面によってブレが気になる時がありますが、ジンバルを併用すれば安定性は向上します。
それでも撮り方を工夫することで、我慢できる範ちゅうにあることを付け加えておきましょう。
トータルで評価すれば、さすがに高級機とは性能的に若干劣るものの、コストパフォーマンスの高さでは十分に価値のある商品です。
特に初心者の方には、初めてのアクションカメラとして、一押しできるでしょうね。
※XTU MAXは、XTU MAX Proに進化しました ▼
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