アクションカメラの日本製モデルは残念ながらすでに製造が終了してしまっている!

 

日本の市場では、手軽に動画が撮れると人気だったビデオカメラが、今やスマホやアクションカメラにシェアを奪われてしまったことは、あなたもご存知のことでしょう。

テレビのバラエティー番組を見ても、数々のシーンで、アクションカメラが使われる場面を良く見かけると思います。

 

アクションカメラは、日本メーカー製や海外メーカー製と色々と機種が揃っています。

でも実は驚くことに、日本メーカー製のモデルはすでに製造が終了しているんですよ。(23年6月現在)

 

その証拠に日本のカメラメーカーは、もうずっと新製品を発表していません。

「え、でもネットショッピングでは、今も新品が買えるよ。」

あなたは、そう反論するかも知れません。

 

でもそれは、販売店がまだ在庫を持っているため、新品が手に入るだけで、メーカーはどこもほぼ在庫としてはないんです。

販売店に品物がなくなれば、もうそれで終わり。

 

あとはもう、新品は海外の製品しか買うことができないんですね。

一体、どうしてこのようなことになってしまったのか、今回はこの点について述べてみようと思います。




 

なぜ日本のメーカーはアクションカメラの製造をやめてしまったのか?

日本のメーカーでは、大手では最後にSONYが製造を中止して、もう2年ほど経つと思います。

そもそも、アクションカメラ(ウェアラブルカメラを含む)を最初に開発したのは、アメリカのGoPro社です。

 

 

海でサーフィンをする友人の姿を、水濡れを気にしないで撮影したいと言う、創業者の思いから始まりました。

これが功を成し世界中で話題になったことで、当然日本のメーカーも黙っている訳にもいかず、次々と参入したのです。

 

大手ではSONYのほか、PanasonicJVC KENWOODRICOHCASIONikonなどが有名ですね。

CanonOLMPUS(現OM SYSTEM)も似たような製品を出しましたが、ちょっと個性的で、アクションカメラとはやや意味合いが違っていたと思います。

かつて、8㎜フィルム式カメラや映写機で一世風靡(いっせいふうび)した、ELMOCHINONなども一時製品を出していました。

 

 

元々、光学機器で高性能な製品を送り出していた日本のメーカーだけに、機能・性能ともGoProに引けを取らないモデルばかりです。

特に、ハンディカムで有名なSONYの製品が評判だったのは、言うまでもありません。

これで、日本もアクションカメラ大国になるかと思ったのですが、それは一時的なことで、次第に先細りになってしまったのです。

 

その原因を作ったのは、非常に安い値段で世界へ攻めて来た、中国製品の台頭です。

最初はGoProにソックリなデザインで、安かろう悪かろうとあまり注目されなかったのですが、中国のメーカーは上手く販売ルートを利用したんですね。

その販売ルートとは、今では誰でも知っているアマゾンや楽天など、ネットショッピングサイトのこと。

これらを介して販売された中国製品は、予想に反して性能が良く、この値段でこの性能ならOK!と多くのユーザーに受け入れられました。

 

本来は店頭販売で利益を得たかった日本メーカー品は、品質優先で開発していることもあり、販売力ではとても中国製品にはかないません。

こうして月日は流れ、一社が開発をやめ、またしばらくして別の一社が製造を中止、と言う事態に至ってしまったのです。

 

 

アクションカメラは過酷な環境で使われることが多く、衝撃や水などには強いボディ設計であるものの、長年に渡って使い続ける概念はそもそもありません。

なのでユーザーの考えの中にも、遅かれ早かれ壊れる運命のカメラなら、できるだけ安いモデルを選びたい気持ちがあるのでしょう。

アクションカメラはそこそこの耐久性と性能があって、価格の安いモデルが売れ筋となった結果が、今日の日本メーカー撤退の背景にあるんだと思います。

 

実は海外でも大手メーカーはアクションカメラの販売に苦戦している

 

アクションカメラの製造から撤退した日本メーカーですが、これはこのアイテムに限ったことではありません。

日本のSHARPが世界に先駆けて開発した液晶テレビも、ブランド名こそ変わってはいませんが、今では殆どのメーカーが海外資本(多くが中国)で作られています。

 

 

液晶テレビは同じようなチップを使えば、無名メーカーでもそれほど性能差のない製品が作れてしまいます。

それを安い人件費で製造してしまえば、製品そのものを安価に提供が可能です。

 

「似たような性能の製品が安く手に入るのなら、ブランドにはこだわらないよ。」

このようなユーザーが増えれば、「いくら絶対性能が高くても価格が高い製品は要らない」と言うことになり、これがこのままアクションカメラにも当てはまった訳ですね。

 

ところで現在、世界でアクションカメラの人気ブランドと言えば、すでに撤退したSONYを除けば、GoProDJIInsta360あたりが上位に入るでしょう。

でもこれらのメーカーの製品は、どれも性能が良いだけに、決して安くはできません。

 

 

ですからこれらのメーカーも、安いメーカーの製品にシェアを奪われ、販売に苦戦しているんです。

DJIInsta360はどちらも中国のメーカーですが、格安メーカーと違い高性能ゆえに、価格を安く抑えられないんですね。

 

それを、格安メーカーには真似のできない個性(機能/性能)で挑み、中身にこだわるユーザーにアピールすることで、優位を保っています。

日本のメーカーには、それができなかったのです。

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日本のメーカーはこの先アクションカメラを復活できるのか?

 

 

これから将来、日本のメーカーはアクションカメラを復活できるのか?に付いては、現時点では何とも言えないでしょう。

残念な限りですが、ただ純粋なアクションカメラではなくとも、幸いなことに動画撮影性能の高いカメラの製造には優位な立場に日本はいます。

 

簡単な動画撮影にはスマホにさえ勝てませんが、本格的な高画質映像が撮れる、一眼レフカメラやミラーレスカメラならシェア・性能は世界一。

人気のYouTuberたちは皆、このようなカメラを使い、自分の動画チャンネルを作っています。

 

 

それからこのところ注目されている、自分の日常を動画にするVloggerと呼ばれる人が増えています。

それに適したカメラが人気になっています。

 

例えばSONYならVLOGCAM ZV-1ZV-E10、そして最近登場したものではZV-1Fがありますね。

Panasonicで言えば、Lumix DC-G100V-KCanonだとPowershotG7X MarkⅢがそれに当たるでしょう。

 

またNikonからも、動画を撮りやすくしたZ30が登場しました。

これらが、これから動画カメラのスタンダートとなり、アクションカメラに対抗するカメラとして君臨するかも知れません。

 

 

それでもバイク乗りの人たちには、ヘルメットカメラとして使える、アクションカメラの方がやっぱり良いと主張するでしょうか?

そんな人たちが、相変わらず日本メーカー製にこだわるのなら、今ならまだ、いくつか販売店に新品が残っている可能性があります。

在庫がなくなってしまわないうちに、一度ネットショップに訪れてみるのが得策ではないでしょうか。

 

 

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