アクションカメラ・ウェアラブルカメラと言えば、小型で軽量なことが最も重要なことですが、同時に防水であること・衝撃や低温に強いことも求められます。
一時は、1万円以下のモデルが幅を利かせた時期もありましたが、今はYouTuberやVloggerが増え、多少高価でも本当に使えるカメラが注目の的です。
また視聴者の目を引く映像作りを考慮すれば、ブレの少ない安定した画面は必須です。
そのため、スタビライザーとしてジンバルが最近話題ですよね。
これをアクションカメラメーカーは、ジンバルに匹敵する強力な手振れ補正機能をカメラに収めようと努力しています。
そして人気になっているモデルの1つに、「DJI OSMO Action」があります。
DJIは、ドローンやジンバルで有名なメーカーですね。
今回はこのOSMO Actionの実力を、ユーザーレビューで評価するとともに、定番GoProの新鋭機と比較してみようと思います。
DJI OSMO Actionの特徴とGoPro HERO9との比較
OSMO Actionは、DJIとして初のアクションカメラです。
王者として君臨しているGoPro製品をじっくり研究し、いきなり完成度の高い製品で登場しました。
センサーは1/2.3インチ1200万画素の標準CMOSながら、4kで60fpsのコマ数撮影が可能なんですよ。
液晶モニターは背面に2.25インチのものに加え、前面にも1.4インチのものも搭載し、デュアルカラーモニターとしています。
小さいながらも前面にモニターを付けることで、自撮りをする際に写りを確認できて便利ですね。
防水ハウジングを使わなくても、水深11mの防水性能と防塵性能、さらに-10℃までの耐寒性能も備わっています。
白飛びや黒つぶれを防ぐHDR動画や、8倍スローモーションにも対応、最近話題のタイムラプス撮影もできるんですね。
それからジンバルを製造するメーカーだけに、手振れ補正機能にも力を注いでいます。
RockSteady(ロックステディ)と名付けられた補正機能は、アクションの激しさに関係なく、ジンバルに匹敵する安定性を実現しています。
露出に関しても、オーバー気味に撮影される場合はレンズカバーを外し、別売りの4種類のNDフィルターを使い調整ができますよ。
デジタル一眼のように、レンズ部分をくるくる回して交換します。
カメラ操作は、ボディにあるスイッチを極力少なくして、多くの設定をタッチパネルで行う仕様です。
スマホのようなサクサクとした動きで、素早く操作ができるんです。
デザインからしてもこれはもう、打倒GoProを目指した製品になっていますね。
本機のできの良さに、さすがにGoProもショックを受けたのでしょう。
本機のデビュー後にHERO8を経由して、このほどHERO9を登場させました。
HERO9も前面に液晶モニターを備え、さらにMaxレンズモジュラーと呼ばれる超広角レンズ(実際はワイドコンバーター)を、本体レンズと交換できるようにしています。
全体的に、OSMO Actionに良く似た内容となっています。
HERO9は手振れ補正でも、Max Hyper Smooth(マックスハイパースムーズ)による、強力な補正機能を搭載。
8倍スローモーションもできるし、タイムラプスは、Time Warp(タイムワープ)3.0と名付けられた撮影機能で対抗しています。
もうこうなると両機どちらが優れているのか、言葉では表現できません。
ここで、あるユーザーが両機を使い比較した動画がありますので、ご覧になって確認していただきましょう。
協力 さっさんさん
いかがでしょうか。
HERO9の方が常に水平が取れているし、解像度もやや高いようです。
デビューが遅い分HERO9が優位と言えますが、でも決してOSMO Actionに魅力がない訳ではありません。
だって、何と言ってもOSMO Actionはデビューして1年を過ぎているだけに、HERO9と比べ価格が随分安くなっているんですよ。
それに実際の使い勝手の優劣に関しては、ユーザーの意見を聞かないと分かりません。
では次の項でユーザーの皆さんのレビューを参考に、画質を含めて、使い勝手など本機の魅力を探ってみたいと思います。
DJI OSMO Actionのユーザーレビュー
★「男心をくすぐるメカメカしいデザインだ。画質はアクションカメラにしては十分。操作性はスマートフォン並みに動作が機敏でストレスがない。アップデートがよくされるので、機能性がどんどん増えていき満足だ。バッテリーはずっと撮影し続ける方には物足りないかもしれないが、旅先やスポーツ中にちょこちょこ撮影する分には十分もつ。前面にも液晶がついているので、自撮りもできて使いやすい。音質はアクションカメラにして十分で、特に問題はない。」
★「何よコレ、すごく使いやすいけど!画面が大きくて(老眼にはありがたい)反応もいいし、起動もすごく速い。特に撮影ボタンで起動→撮影できるのは、せっかちな私にピッタリ。(笑) 結構長時間撮影したがストライキを起こすこともなく、ホントに素直に言うことを聞いてくれる。作業しながらなので扱いも荒っぽく、しょっちゅうゴツゴツ(汗)と容赦なく使い倒しているが、ノートラブルでホントに使いやすい。操作はサクサクでレスポンスも・・・。アプリにもすぐつかまるし、カスタムモードもすごく便利。」
★「性能は上々。期待した以上にヌルヌルとした映像が撮れる。ただGoProと比べると色といい迫力といい躍動感に欠けた仕上がりになる。また気持ちの問題だが、中華メーカーらしく露骨なGoProのパクリ商品というのが頂けない。アクセサリーも共有できるとか超えげつない。」
★「起動速度、画質ともに問題なし。自撮りすると、冴えないおっさんが画面いっぱいに映るという以外の不具合はなし。もっと広角だと、マシに映るんじゃないかと思ったり。」
DJI OSMO Actionの評価
ここからは私がユーザーレビューを踏まえ、OSMO Actionの評価をいたします。
本機はDJI初のアクションカメラとは言っても、大変高品質な製品にできあがっていると思います。
ただ一部の方には、GoProのコピー商品的なコンセプトが気に入らないとの意見がありますね。
この辺りは、中国メーカーが好きか嫌いかでも、評価が分かれるところでしょう。
確かにGoProを参考にして、似たり寄ったりの製品になっているのは否めません。
しかし、手振れ補正機能なんかはDJI独自の技術を生かしており、オリジナリティを感じさせます。
また、たびたびバージョンアップを繰り返し、機能を追加または修正して、商品価値を向上させる努力をしているのも好感を持てますね。
アクションカメラは、どの機種であれジンバルに装着すると、驚くほど画面が安定するものですが、本機は敢えて使わなくても良いレベルにあります。
Max Hyper Smooth機能は、効果的に手振れに作用していると言えるでしょう。
HERO9と比べて、やや劣るかくらいのレベルです。
画質に関しては、HERO9の彩度の高いこってりした色味に比べ、OSMO Actionはあっさりとした色味。
この部分は良い悪いと言うことではなく、好き嫌いで判断するべきのものだと思います。
ただ解像度はさすがに負けていて、細部のクリアさはHERO9に及びません。
ですが、操作性はOSMO Actionの方がスムーズにタッチパネルが動くし、電源の起動やシャットダウン、シャッターのレスポンスはHERO9より優れていて気分が良いです。
全体の完成度はHERO9に一歩譲るとは言え、アクションカメラとしての性能・機動性は、トップレベルにあると思います。
バッテリーの持ちも、一連のGoPro製品より良好です。
しかもOSMO Actionは、HERO9より随分安く手に入るんですからね。
もしあなたが本格的にVloggerデビューするとしたら、DJI OSMO Actionを選んでも、十分期待に添えることは間違いないでしょう。
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