最近のアクションカメラのデザインを見てみると、GoPrO HEROシリーズに似たスタイルの機種が多くて、パッと見、それこそ御本家と見間違えてしまいそうですね。
少し前までは、ヘルメットへの装着を前提としたモデルも多くあったのに、近頃では少なくなったようです。
しかし今も一貫して、ヘルメットカメラスタイルにこだわるメーカーも存在します。
それが、Drift Innovation社。
その同社のハイクラスのモデルが、4Kで撮れる「Ghost XL Pro」です。
今回はこのGhost XL Proを、ユーザーレビューを参考にしながら魅力を検証、人気のGoProカメラとも比較してみようと思います。
Drift Ghost XL Proの特徴
まずは、Ghost XL Proのプロモーション動画をご覧いただきましょう。
これでおおよそ、本機の使用イメージを掴むことができます。
協力 深山さくらさん
ヘルメット装着に違和感のない、砲弾型デザインのGhost XL Proは、重さが133gしかないので首への負担も少ないです。
付属アタッチメントは、ヘルメットに付けるための固定クリップしかありませんが、本体裏に三脚穴があるので、市販のアタッチメントを使えば、あらゆる場所への取り付けが可能。
ビデオ解像度はフルHD1080Pを中心に、4Kまで設定ができます。
センサーは大きさこそ不明ですが、SONY製CMOSを採用しています。
それから、設定確認用に小さな液晶小窓はありますが、映像を確認する液晶モニターは搭載されていないので、Wi-Fiでアプリを介してスマホで行う仕様。
また手振れ補正は、電子式6軸手振れ補正(EIS)が付いています。
ただ6軸で高い効果が得られるものの、最高画質の4Kではこの機能が使えなくなるので、注意しないといけません。
レンズのが画角は最も広角で、対角140度(35mm換算約9㎜)の超広角まで選べる、ズーム機構付き。
メーカーの記述では10倍ズームが可能となっていますが、これは画角をトリミングすることで狭くなると言う解釈で、実際に広角から望遠になる訳ではありません。
ワイヤレス操作はWi-Fiの他、Bluetoothに対応していて、別売のリモコンや市販のBluetoothスイッチでも、撮影のON/OFFができて便利。
それから本機を語る上で特徴的なのは、3000mAhの大容量バッテリーを搭載していることにあります
この大容量バッテリーを生かすように、ループ録画(撮影)を可能としていて、つまり1枚のSDカードでエンドレスな撮影が可能。
ビデオ解像度を1080pまで下げれば、約7時間連続で撮影が続けられることで、ドライブレコーダーに代用できますよ。
アタッチメントを工夫すれば、車にも取り付けられますから、電源ケーブルを車内に通わせることに抵抗のあるユーザーには、必見のアクションカメラです。
Drift Ghost XL ProとGoPrO HERO11 Blackを比較
Ghost XL Proは、機動性の高いカメラと評価できそうですが、ではアクションカメラのキングである、GoProと比較したらどうなんでしょうか?
例えば本機とライバルになりそうな、HERO11 Black Miniを比べてみると、デザインは異なるもののどちらも液晶モニターは省略され、同じようにボディは小さいです。
ヘルメットに装着した場合どちらも違和感がなく、カッコ良さはユーザーの好みで分かれるでしょう。
画質を比較すれば、ビデオ解像度が本機が最高4Kまでなのに対し、HERO11 Black Miniは5.7Kまで設定できるので、本機の方が負けています。
しかしHERO11 Black Miniは、5.7Kにすると熱暴走しやすく、本当はあまり実用的ではないんですね。
ならば4K同士なら良い勝負になるのか?と言えば画質的にはどっこいどっこいなのに、実はGhost XL Proには不利な点があるんです。
それは前頁でも述べたように、本機は4Kでは手振れ補正が機能しません。
HERO11 Black Miniは、手振れ補正がちゃんと作動するどころか、アクションカメラでは最高のHyper Smooth5.0を搭載していて、一歩優勢なんです。
でもですよ、解像度を2.7Kや1080pまで落とせば、どちらも良い勝負となり、本機もダメではなくなります。
それに重要な要素として、バッテリーの容量を見てみましょう。
HERO11 Black Miniは、小さくなったボディのあおりを受け1.500mAhなのに対し、本機は何と倍の3.000mAhもあるんです。
1080pの設定なら約7時間の連続撮影が可能で、これなら1日分の撮影が賄えることで、ドラレコとしても十分使えます。
絶対的な画質はHERO11 Black Miniの方が良いので、映画製作としてならこちらを使った方が良いでしょうが、ドラレコ的な撮影用途には本機の方が向いています。
では、現実的には両機にどれくらい画質の違いがあるのか、2.7Kで撮影した比較動画がありますのでご覧下さい。
比較にはGoProはMiniではなく、同じ性能と機能を持つHERO Blackを用いています。
協力 Motorcycletrips UKさん
いかがですか。
この動画を見る限り、両機に大きな画質の違いは見られず、アクションカメラとして、どちらも高性能と言えるのではないでしょうか?
次に、実際にGhost XL Proを使っているユーザーの皆さんは、本機にどんな感想を持っているのでしょうか。
いくつかユーザーレビューを集めましたので、次の頁で確かめてみて下さい。
Drift Ghost XL Proのユーザーレビュー
★「ミニ液晶ディスプレイがついていて、一度覚えれば問題ないくらいの使い勝手だ。私はほぼ動画しかとらないので、一度モードを決めたらあとは電源ボタンを長押しでオン、もう一度押すと録画と非常にわかりやすい。画質はまず視野角が広い!肉眼での視野と同じくらい左右も見渡せている。画質もさすがに4K。色合いも肉眼くらいの明るさで満足だ。ただジンバル?が入ってないので、さすがブレがある。」
★「バイクにヘルメットマウントして使用。昼に限った話であるが、カメラ本体の画質は良く、他のアクションカメラと比較にならない位に電池が良く持つ。そしてマウントだが個人的には、強度と高さに問題があると感じた。強度に関しては、外すときに少しでも力を入れすぎると簡単に爪が折れてしまい、扱いづらさを感じた。高さに関してはカメラの撮影範囲を狭めても、端にヘルメットの一部が写ってしまった。いくつかの欠点はあれど、一般のアクションカメラのような、四角いカメラカメラしたカメラを付けるのが恥しい人にはおすすめの一品。」
★「取扱説明書が不親切すぎる。内容が希薄(笑)。ネットでみてもあまり載ってなく、何とかのモードになるとはあるものの、その何とかのモードの意味がわからない。録画した時間が違う日で記録されているときもある。時間は合わせているのに。」
★「手ブレ補正は効くが、機能上画角は狭くなる。これは承知の上なので問題なし。ただなめらかさは無い。カメラを左右に動かすような場面では不自然。細かい連続振動が出る場面も苦手。4Kは手振れ補正が機能しないので注意。自分は1080pでしか撮影しないので気にはならない。それと4Kは画質が悪いので高画質で撮りたいときはGoProを使用。思っていたよりも音声ノイズが少なかった。外部マイクも、バッファローの安いマイクで大丈夫だった。」
Drift Ghost XL Proの評価
ここからは以上の記述を踏まえて、Ghost XL Proの評価をしてみたいと思います。
本機は、名実ととも4Kアクションカメラでありながら、付属のアタッチメントをヘルメットに装着したり、吸盤式マウントを使い車に取り付けてドラレコとしても活躍。
何せ3.000mAhの大容量バッテリーと、ループ録画ができるドラレコモードで、1080p設定なら7時間ほど連続撮影ができるんですからね。
一方、本来の動画製作カメラとして捉えれば、絶対機能・性能ではGopro HEROシリーズに負けています。
特に4Kに設定すると、手振れ補正機能が使えなくなるのは痛いところです。
ですが2.7Kなら、4時間ほど連続撮影できて手振れ補正も効くので、ツーリングやドライビングの高画質映像を作るなら、十分活用できるでしょう。
Gopro HEROだと4Kや5.7Kの高画質が生かせますが、バッテリーが長く持たなかったり熱暴走が起こったりして、長時間撮影には耐えられません。
4Kでせいぜい1時間くらいですからね。
短時間撮影を繰り返し編集でつないで、創作映画を作るならGoProが良いですが、記録としてドキュメンタリーに撮りたいなら、Ghost XL Proの方が使いやすいと思います。
つまり短距離ランナーでは役不足なので、長距離ランナーが欲しいとするなら、Ghost XL Proを選ぶのもアリでしょう。
それから最後に、本機には日本語取説が付いているのですが、ユーザーに分かりづらいと不評になっています。
そこで、▼こちらに基本的な操作方法を解説した動画を貼り付けました。
Ghost XL Proをを購入して、扱いに悩んでいるユーザーがいましたら、これを参考にしてはいかがでしょうか?
協力 深山さくらさん
または
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