『GoPro HERO12 Black』レビュー:熱暴走が気になるならクリエーターエディションがおすすめ!?

 

スマートフォンの動画機能の高性能化が進み、それに追随するように、動画を撮影するファンの数も増えて来ました。

しかし負けてなるものかと、動画専用カメラも頑張って進化していますね。

 

特にアクションカメラ業界の三大メーカー、GoPro・DJI・Insta360は、毎年いくつもの新機種を発表しています。

その中で、老舗のGoProからは「HERO12 Black」が新たに登場しました。

 

HEROシリーズには、多くのオプションアクセサリーを揃えており、本体と組み合わせたバージョン(GoProではエディションと呼ぶ)があります。

特に現在注目されているのが、HERO12 Blackクリエーターエディション

 

今回は新しいHERO12 Blackの進化のほどを、旧モデルと比較しながらレビュー、そして、クリエーターエディションがおすすめな理由を追求します。

合わせて、ライバル製品とも比べてみることにしましょう。




GoPro HERO12 Blackと旧製品HERO11 Blackを比較

今回のHERO12 Blackと、旧モデルHERO11 Blackを比較すると、究極に言えば大きな違いはありません。

外観を見ても、フロントカバーの粒々の塗装仕上げが新しいですが、大きさや重さデザインレイアウトも全くと言うほど同じ。

ただし、底部にあるフォールディングフィンガーに、新しく1/4インチ三脚ネジ穴が追加されました。

これによりGoPro専用のアタッチメントを使わずとも、一般の三脚へダイレクトに装着できるようになったのです。

小さな改良ですが、ユーザーに取っては嬉しいできごとですね。

 

性能面から本機を覗くと、今までと同じ1720mAhのバッテリーを用いながら、最長で2倍撮影時間が延びたことは大きな改良でしょう。

これは、HERO11にはあったGPSを廃止するなどして、省エネ仕様にしたことが要因のようです。

 

 

使用するセンサーは、縦横比8:7の1/1.9インチ27.6Mなのは変わらないものの、HERO12ではアスペクト比9:16の縦長が仲間入り

縦型が基本のスマホに合わせ、縦長のSNSでも投稿できるよう配慮したものですね。

 

それから、画質向上を目指して追加された機能として、動画でHDR撮影が可能になったことがあります。

明暗差の大きな画面になっても、白飛びや黒つぶれを低下させ、適切な露出で撮影できる機能です。

HERO11にもHDR機能そのものはありましたが、写真のみの機能で、動画にはありませんでした。

 

また音の新機能として、Bluetoothオーディオ機器に対応

市販のBluetoothワイヤレスマイクやイヤホンを使って、録音モニターしたり、カメラから離れて手元で撮影のON/OFFができます。

例えばカメラを車外に装着して、車内から声で撮影を制御することも可能なんですね。

 

 

あとは、アクセサリーにMaxレンズモジュラー2.0が登場HERO12で177度の視野角が4K60fpsでできたり、HyperSmoothが6.0に進化

手振れ補正機能がより強力になりました。

 

ほかにも細かい進化がありますが、全体的に見て、初めてGoProを手にする人にはHERO12はおすすめです。

でも、すでにHERO11を所有している人なら、買い替えるほどの魅力はないでしょう。

 

GoPro HERO12 Blackの購入はクリエーターエディションがおすすめ?

 

 

HERO12は純粋なアクションカメラなので、過酷な環境下での撮影が可能です。

一方で最近は、自らナレーションを入れながら歩き撮影する、Vlogが流行っています。

 

そのために便利な機能を搭載した、Vlog仕様のカメラが人気。

アクションカメラでも機動性が高いことで、このメリットを生かし不便なところは補えば、立派なVlogカメラとして使えます。

 

そこでHERO12にも、Vlog撮影に便利なアクセサリーを付属した、キット製品があるんです。

それがクリエーターエディション。

 

 

カメラ本体を中心に、バッテリーを内蔵したカメラグリップのVoltaと、強力な指向性マイクを内蔵した外部カバーのメディアセンター、そしてLEDライトのライトモジュラーをセットにしたものです。

これらを本体に装着すれば、手持ちのまま外部マイク並みの高音質で、長時間の連続撮影が可能になります。

 

 

特にカメラグリップのVoltaは、4.900mAhの大容量バッテリーを内蔵し、本体の内蔵バッテリーと併用することで、4K30fpsで5時間以上の連続撮影ができるそう。

しかもこのVoltaは、本体の内蔵バッテリーを使わずともカメラを稼動できるんです。

 

こうすることで、稼働時間は少し短くなるのですが、1つメリットが生まれます。

それは、内蔵バッテリーの発熱がなくなることで、熱暴走への耐久性が高まること。

 

2つのバッテリーを併用すれば、絶対稼働時間が延びるはずが、夏場は高熱のため思ったほど長くは撮影できません。

ところが本体にバッテリーがなくなれば、その分本体は熱くならないので、熱暴走に強くなると言う訳です。

これは発熱量が多いGoProカメラの弱点を補う裏ワザと言えるのではないでしょうか?

 

 

また手元でHERO12本体の電源ON/OFFや、撮影のスタート/ストップ、さらに撮影モードの切り替えができるのも便利です。

本体前面にある液晶モニターと、手振れ補正機能HyperSmooth6.0を生かし、Voltaとメディアセンターの組み合わせとなる、クリエーターエディションを使う。

 

そうすることで、Vlogファンの期待に十分応える、アクションカメラになるでしょう。

よって、GoProを初めて手にする動画ファンの方なら、このエディション購入がおすすめなのです。

 

GoPro HERO12 BlackとDJI Osmo Action 4を比較してみよう

 

 

アクションシーンを撮るのに、非常に魅力的なHERO 12 Blackですが、クリエーターエディションなら、Vlogにも便利に使えることをお伝えした。

では本機とほぼ同時期に登場した、DJI Osmo Action 4と比較するとどうでしょうか?

 

本体の使いやすさや画質の良さ・手振れ補正機能をみても、HERO12の強力なライバルとなるアクションカメラです。

このカメラにも、かなりVlogを意識したバージョンがあります。

手持ち自撮りができる延長ロッドなどが付いた、アドベンチャーコンボです。

 

この延長ロッドは、基本的に自撮り棒としての機能しかないので、Voltaのようにカメラを制御したり、電源を供給する機能はありません。

その代わり、バッテリー3個と充電器を付属して、長時間撮影に備えています。

 

またメディアセンターのような、外部カバーとなる保護フレームも付属。

こちらも、本体を衝撃から守る機能がありますが、録音マイクやアクセサリー端子はありません。

 

ただし縦位置撮影用、マグネットクイックリリースに対応しています。

このおかげでAction 4の特徴であるワンタッチで手持ちロッドなどを横位置だけでなく縦位置でも装着できるんです。

 

Action 4は、本機のように画面上での設定ではなく、本体を横から縦にして縦画面にしますから、このクイックリリース機能はとても便利。

HERO12は画面上でそれが設定できるとは言え、そもそも簡単に本体からアタッチメントを外せないので、この点は負けていますね。

 

でも、本機のメディアセンター内蔵のマイクは、外部マイクに匹敵する音質の良さだし、しかもウインドスクリーンも付いているので、これがAction 4にはない強み。

こちらは高音質で録音したいなら、外部マイクを設置しないといけなくて、少し不便なんです。

ここは、HERO12の勝ちとなるでしょう。

 

ほかに自撮りに便利なフロントモニターは、本機はただのモニターとしての機能しかありません。

Action 4のように、タッチパネルではないのは残念ですね。

 

では本体同士の比較として、画質のほどはどうなんでしょうか?

あるユーザーが両機を比較した動画がありますので、ご覧いただきましょう。

 


協力 Kei Shinohara さん

 

いかがですか。

HERO12のセンサーは1/1.9インチ、対してAction 4は1/1.3インチですからAction 4の方が大きくなっています。

で、ありながらも、昼間の映像はHERO12の方が鮮やかで、全体的に明るく表現されています。

影の部分もHERO12の方が、つぶれていないのがお分かりでしょう。

 

しかし夜は一変、明るい部分は同じでも暗部はAction 4の方がクリアで、ノイズも少なくなっていますね。

これは恐らく、センサーの大きさに影響されたものなんでしょう。

夜間の画質を少しでも向上させるなら、センサーが大きい方が有利と言うことです。

 

そんなところで今度は、すでに愛用しているユーザーの皆さんは、本機にどんな感想を持っているでしょうか。

いくつかレビューを集めましたので、次頁で確かめていただきたいと思います。

 

GoPro HERO12 Blackのユーザーレビュー

 

★「HERO12を購入し思ったのは、HERO11で十分ということ。ただしHERO12にしかない機能があるので、そこをどう見るかだ。今回購入で試したかったのはBluetoothマイクとの接続が気になったから。使用インカムは、サインハウスB+COM SB6XR・SB6X・SENA50Sで問題なく繋がった。ただしGoPro公式のHERO12+AirPodsを使用した映像みたいに、奇麗には録音されていなかった。試しにSONY WF-1000XMSを接続したが、AirPodsに近い感じで音声録音できていた。インカムもイヤホンも音声操作も可能だ。カメラからの操作音なども聞こえる。」

★「画質:良好だ。所有していたHERO6でも満足の画質だったが、色温度において青みが少し強い印象があった。HERO12ではバランスのとれた色合いになっていると感じる。センサーサイズも前のモデル(HERO11)から大きくなり、ダイナミックレンジも広くなっている。8:7センサーで、縦横両方のサイズで動画を残せるのは良い。機能性:HyperSmoothは素晴らしい。歩きながらの手持ち撮影動画で、こんなにも気持ち良く見られるのかと感動した。音質:こちらも良好。一般的なステレオ録音だが、GoPro以外で良く動画を撮る自分のスマホがiPhone8Plusで、こちらはモノラル録音のためHERO12の音質の良さが際立つ。」

★「GoProの最新モデルだが、野外で長い時間回していると本体が熱くなり動作が停止する。これはアクションカメラの “仕様” であり、避けられないことなのだそうだ。GoProというブランドに憧れて買うと落胆させられるかもしれない。短時間ちょこっと撮影するというスタイルなら問題ない。」

★「外見上の変化はボディの模様と、フィンガーマウントに1/4カメラネジ穴が追加されたことくらい。寸法も変わらず、11で使えていたアクセサリーは12でも使える。11よりも撮影可能時間が伸びたというのが今回の売りだそうだが、その代わりGPS情報は取得できなくなり、撮影後にGPS情報を元にした速度や高度表示Gセンサー表示などのオーバーレイが使えなくなった。」

 

GoPro HERO12 Blackの評価・まとめ

 

 

GoPro HERO12 Blackは、現状では最高の画質と、画面安定性を誇るアクションカメラだと思います。

バッテリーの持ちも、以前と比べれば随分良くなっています。

 

それでも連続長時間撮影は未だに苦手なようで、決して持ちは十分ではないし、熱暴走にも強いとは言えません。

ですが、Vlog撮影用途ならバッテリーグリップのVoltaを使えば、撮影時間を延ばすことができる上に、熱停止を起こしにくくすることも可能です。

 

 

また、外部カバーとなるメディアセンターも一緒に用いることで、内蔵マイクをしのぐ高音質とウインドスクリーンで、クリアな録音ができるでしょう。

そんなことから、特にGoProを初めて手にする人には、クリエーターエディションの購入がおすすめなのです。

 

でも、旧モデルのHERO11をすでに持っている人なら、あえてHERO12に買い替えるは必要はないと思います。

常に最高スペックのGoProを持っていたいなら良いですが、その差はわずか。

 

もし買い替えるなら、むしろHERO12 Blackより、ライバルのOsmo Action 4を検討した方が良いかも知れません。

こちらの方が熱暴走に強いし、大型センサーを採用していることで、夜間撮影時のノイズも少なくて、よりクリアに撮れるからです。

 

しかし、全体的な色味はHERO12の方が鮮やかで好ましいですから、この辺りは自分の好き嫌いで判断すると良いでしょう。

いずれにしろ、両機とも優れたアクションカメラなのは間違いありません。

あとは、あなたが機能・性能のどこに重きを置くか、熟慮した上で選ぶのが良いのではないでしょうか。(^^;

 

2


または

3

 

カメラ買取アローズ(広告)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。



このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください