動画や写真を撮るのにカメラに気を使わず、いつも持ち歩いて気軽に撮影できたら、と思っている人もいることでしょう。
雨に濡れても平気で、うっかり床に落としても壊れることなく、撮りたい時にパッとシャッターが切れる。
そんなカメラをあなたが欲しいのなら、こんな機種を使ってみてはいかがでしょうか。
それは「アソビカメラ キヤノン iNSPiC REC」です。
今回はこのオモチャのように扱える、アソビカメラのiNSPiC RECをユーザーレビューを参考に、画質や使い勝手を評価してみることにしましょう。
キヤノン iNSPiC RECの特徴とスマホカメラとの違い
ここ数年、スマホに内蔵のカメラの高性能さは、目を見張るものがありますね。
アプリも利用することで、まるで、一眼レフで撮ったような写真ができる機種もあるほどです。
またスマホは日常持ち歩いているので、これさえあれば、普通にいつでも写真や動画を撮ることが可能です。
なのになぜ、今さらiNSPiC RECは登場したのでしょう。
その最大の理由は、本機が写真と動画しか撮れない、撮影することに特化したカメラだからです。
ボディが小さいのでポケットにスッと入るし、カラビナが付いているので、リュックのショルダーやズボンのベルト通しにも引っ掛けられるんです。
背面の電源スイッチを入れれば、パッと撮影可能になるし、うっかり手が滑って床に落としたくらいでは壊れない、耐衝撃機能が付いています。
IP68等級の防塵・防水機能もあるので雨の日に持ち歩くことができ、水たまりに落としたって後からタオル等で拭いてやれば大丈夫。
とにかく気兼ねすることもなく、いつでも使い倒すことができるんです。
あえて液晶モニターを内蔵していないのは、ボディを小さくするためだけではなく、衝撃による損傷を防ぐことも理由なんですね。
ちなみに撮影する際は、カラビナの枠をファインダーに見立てて覗きます。
昔のライカのカメラみたいで、非常にアバウトですよねぇ。
対して、スマホはどうでしょうか。
いつでも持ち歩いているので便利だとは言え、待機状態からカメラ機能を呼び出すには、本機よりもワンテンポ遅れます。
スマホでもカメラの設定が結構ありますから、セットするのが面倒な時があります。
また突如現れた被写体を狙おうとして、慌てて地面に落としてしまっては、えらいことになるでしょう。
スマホは精密機器であり高価ですから、壊してしまっては目も当てられません。
そう思えばiNSPiC RECは、非常に気楽に使える訳です。
頭の中でこうやって撮ろう、ああやって撮ろうと、あれこれ試行錯誤しなくても良いように、ISO感度・ホワイトバランスはオートのみで露出補正もありません。
35㎜フィルム換算25.4㎜の広角レンズを採用し、被写界深度の深さを利用した固定焦点で、オートフォーカスではありません。
またズーム機能もありません。
サッと撮っても手ブレさえ気を付ければ、大きなピンボケ写真はできないのも特徴と言えるでしょう。
その代わり接写はできず、被写体から50㎝以上レンズを離す必要があります。
でも非常にアクティブに使えるので、ある意味アクションカメラと呼べるでしょうね。
スマホは写真も動画もしっかり撮れますが、メカに弱い人には案外扱いにくいと感じるもの。
本機はスマホカメラと比べ、より簡単に使えるところが大きな違いと言えるでしょう。
ちなみに本機はWi-FiやBluetooth機能を持ち、撮ったデータをスマホで確認することができます。
ただ、アプリを使って本体を制御することはできません。
撮ったデータはマイクロSDカードに保存し、バッテリーは本体に内蔵したものをUSB経由で充電します。
写真の有効画素数は1300万画素、動画はフルHDで60fpsの撮影が可能です。
では、本機はどれくらいの画質で写真や動画が撮れるのでしょうか?
あるユーザーの方の、レビュー動画で確かめてみたいと思います。
協力 忍の動画さん
いかがですか。
この動画を見る限り、並みのスマホカメラ程度の画質ですね。
単体のカメラとしては、高性能とは言えません。
次に、実際の使い勝手はどんなものでしょう。
すでに愛用している、ユーザーの皆さんのレビューを覗いてみましょう。
その後で、私が本機を評価してみます。
キヤノン iNSPiC RECのユーザーレビュー
★「高級感のあるボディとは言いがたいが、その分気軽に使える感じ。防水防塵機能を有しているので、水辺や砂場で利用しても気を遣うことがないのは、撮影シーンを広げるという意味ではいいだろう。画質に関しては、正直すごくいいという感じではない。どちらかというとトイカメラ的な感じ。画質を求めるようなカメラではないのは明白なので、このカメラで画質云々は野暮というものだ。使ってみた印象としては “楽しいカメラ” ということ。ただ撮ることに特化したカメラという感じ。」
★「サイクリングに連れてきた。1日使った感想は大好きなカメラ!ずっと使いたい。余分な機能はない。必要な機能もない(笑)。アクティブに使えてきれいに撮れるというのは期待しちゃだめだ。このカメラの良いところはすぐ出せること、すぐ撮れること、ディスプレイがないこと、ファインダーの代わりに四角い枠になっていること、画質が悪いけどわりと見たままに撮れること、可愛いことだ。どんなものが撮れたかは分からないけど、出会った景色や見つけた面白いもの、可愛いものを四角い枠で切り取って、とりあえずバンバン撮る。後で思い出したり家族に話したりするためだから、良い写真かどうかはあまり意味が無い。そんなことに気づいた。」
★「お遊び用と割り切って使用するカメラだ。通常のデジカメと違い液晶画面が無いので、リバイバルしている?フィルムカメラの写ルンです同様に、直ぐに写り具合が確認できないのはやっぱり不便だ。またファインダーも無いので、どの範囲まで写るのかが分からない。カラビナ部をファインダーもどきで使用しても、目からどの位離したらちょうど良い範囲になるのか慣れが必要だろう。思っているより広範囲で写っている。シャッター音が鳴るのは違法盗撮防止の為だろう。画質も期待できないので、こんな物だろう。水深2m・30分、耐衝撃2mは評価できる。」
★「このカメラ、画質は決して良くはない。昨今のコンデジやスマホカメラと比べると、どうしても軍配はコンデジやスマホに挙がるだろう。ただプリントアウトすると、そこまで悪くないとおもう。L判デジタルプリントしてみたが、コンデジやスマホと大差ないように見える。まあ、トイカメラとして使ってどんな写真が撮れたかは、プリントしてのお楽しみという使い方をするなら、十分楽しめるかと。逆にSNSなどに投稿する写真を撮りたい方には不満しかないだろう。今までコンデジとフィルムカメラ使っていたが、コンデジはファインダーやモニターがあるので、良い写真を撮ろうと構えてしまうし、フィルムは失敗が怖い(枚数&現像代的に)ので、このカメラは適当に撮れるので楽しい。」
キヤノン iNSPiC RECの評価
iNSPiC RECはユーザーレビューにもあるように、第三者から見て優れた写真・動画を撮るには、あまり相応しいとは言えないカメラだと思います。
ラフに雑に使っても、ちゃんと記録として残せるアイテム(言うなればトイカメラ)と、認識すべきでしょう。
あくまで、撮る行為そのものを楽しむカメラと言うことです。
重くて大きい一眼レフやミラーレスはもちろん、またコンパクトカメラやスマホカメラよりも、もっと手軽に撮りたい用途に向いたものですね。
作品作りを目的とする場合なら、スマホだってアプリを使えば、立派な写真または動画を作れます。
iNSPiC RECの場合アプリでできることとは、撮った作品をスマホで見たり、写真のアスペクト比を4:3か1:1に変更できるくらい。
アートフィルターなどもありませんから、作品のでき具合は、”写ルンです” のように撮影する時で決まってしまいます。
だからこそ、撮影そのものを楽しむカメラなのです。
ぜひとも、防塵・防水機能と耐衝撃ボディを生かした撮影をしたいですね。
ではiNSPiC RECは、どんな人に向いたカメラでしょうか?
それは、本機の広告で登場するモデルのような若い人達よりも、むしろカメラやスマホの操作にうとい高齢者だと思います。
また、高価なカメラなどとても与えられない、幼児のような子供にも良いですね。
彼らがどんな写真や動画を撮るのか、考えるだけでも楽しいとは思いませんか?
ちなみに本機の動画機能には、1回のシャッターで最長10分の制限があります。
彼らが撮影するには、ちょうど良い長さではないでしょうか。
ラフに使ってそこそこ撮れるiNSPiC RECなら、安心して使ってもらえるでしょう。
または
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