フェイスブックやツイッターなど色んなSNSで、自身が撮った写真や動画をアップロードすることが、当たり前のようになっています。
多くの人は、デジタルカメラやスマホカメラを利用していると思いますが、記録としてアップするだけなら、他の人と似たような作品になってしまいますね。
そこで、もっと注目されるような写真や動画にしたいと考えて、360度カメラを使ってみたいと思いつく人もいることでしょう。
でも、この手のアクションカメラって操作が難しそうだし、価格も高いのでは?とちゅうちょしているのではありませんか。
ならば、操作が楽でしかもリーズナブルな、このカメラを使ってみてはいかがでしょうか?
それは「RICOH THETA SC2」です。
特に難しく考えることなく、面白い360度写真や動画が撮れるのです。
今回はTHETA SC2をクローズアップして、ユーザーレビューを参考に、その魅力を評価してみたいと思います。
RICOH THETA SC2の基本的な使い方
まずはメーカー提供の動画で、そもそもTHETAと言うカメラはどんなカメラなのか、使い方を指南した映像をご覧いただきましょう。
360度カメラとして、すでにお馴染みとなっているTHETAシリーズ。
エントリーモデルから高額モデルまで、THETAは過去複数の機種をラインナップして来ました。
SC2はその中でもスタンダードな機種として、エントリークラスに近いモデルと言えるでしょう。
機能・性能をとことんまで求めるのではなく、実用に耐えるのに十分な程度のレベルにして、その分製品価格を抑えた形です。
本機は他のTHETAと同様、360度撮影に特化したカメラであり、操作もシンプルに徹したものになっています。
サイドにある電源スイッチを入れれば、1.5秒ほどでシャッターを切ることができ、基本的にオートのまま撮影しても、適正な露出で撮ることができますよ。
液晶モニターはありませんが、動作モードやバッテリー表示などは、小さな液晶画面で表示。
見た目とてもシンプルなレイアウトですが、でもこのカメラは4K動画を撮ることができるんです。
液晶モニターもなしでどうやってフレーミングするのか、疑問に思う方もいるかも知れませんが、360撮影では基本的にフレーミングは必要ありません。
なので、自撮り棒を使って手に持つか、自分の近くにカメラを設置するだけで、周囲をまんべんなく入れて撮影ができるんです。
逆に言えば、誰が撮っても同じような写真や動画が作れる、と言っても良いかも知れませんね。
とは言え、動画こそオートでしか撮れませんが、写真ならシャッター優先AE・ISO優先AE・マニュアルで露出制御できますよ。
ただし、メモリーはMicroSDなどの外部メモリーは使えず、14GBの内蔵メモリーのみ。
バッテリーも内蔵しているものしか使えず、交換はできません。
ひたすら小型軽量で、操作が容易にできる360度撮影に特化した、デジタルカメラなのです。
ここで、あるユーザーによるTHETA SC2動画作品をご覧下さい。
映像画面をマウスや指でなぞると、ぐるっと360度を見回すことができますよ。
協力 Koichiro Takayamaさん
RICOH THETA SC2と旧SCとの違い
今回のTHETA SC2と旧THETA SCの違いですが、デザインや大きさは同じであるものの、SCは表面がマットカラーだったのに対して、SC2はツヤのあるネイルカラーになりました。
ツヤがあっても滑ることはなく、むしろ握りやすくなった感じです。
それから大きな違いはと言うと、SC2は4K動画が可能になりました。
SCはフルハイビジョンでしたから、一段と高画質化が図られた訳です。
その代わりメモリーを多く使うこと、内部温度が上昇しやすいことで、一回の動画撮影時間が5分から3分へと短くなっています。
そしてSC2には動画に手ブレ補正機能が新設され、安定した映像が得られるようになっています。
また、白飛び・黒つぶれを防ぐHDR撮影がSCかもら可能でしたが、その処理スピードがSC2では2.4倍にスピードアップしています。
さらに、スマホとの接続が無線LAN(Wi-Fi)だけだったのを、新たにBluetoothも追加。
スマホからSC2への制御をBluetoothで行うことで、時間の掛からない素早い操作ができるようになりました。
撮影モードでは、SC2では各種プリセットモードを設けています。
顔検出モード・夜景モード・車窓モードと、これらを使い分けることで、より細かい制御が自動でできてしまうんです。
ほぼこれらの撮影モードを使い分けるだけで、極端な露出差のないキレイな画像・映像が得られるのは有難いことですね。
それからもう一つ。
THETA SC2には通常モデルとは別バージョンで、仕事で役立つビジネス専用モデルも登場しました。
これは例えば不動産業者が、部屋全体を一枚の写真で見せたい場合に便利な、タイムシフト撮影ができるROOMモードを搭載したもの。
タイムシフト撮影と言うのは、フロントレンズとリアレンズを時間差で、セルフタイマーを使って撮影できる機能。
部屋全体を360度で一枚の写真で撮ろうとすると、どうしても撮影者も一緒に写ってしまいます。
それでタイマーを使い、先にフロントレンズだけで撮影して、その直後、リアレンズで時間をずらして撮影します。
時間をずらして撮る間に、撮影者が後ろから前に移動すれば、撮影者のいない360度写真のできあがりと言う訳。
ビジネスにとても便利な機能ですが、一般の人が山の頂上で360度パノラマ写真を撮りたい時に、自分を入らないようにすることにも使えるんですよ。
以上のように、THETA SC2は、単なるTHETA SCのマイナーチェンジ版ではないことがお分かりでしょう。
RICOH THETA SC2のユーザーレビュー
ではここから、THETA SC2を実際に使用しているユーザーの皆さんのレビューを、紹介したいと思います。
画質や使いやすさなどを、ユーザー目線で確かめてみましょう。
★「私がこれまで使ってきたTHETA Sと比べると、解像度が全く異なり、大変進化していることが感じられる。紅葉した銀杏の葉の形がくっきりと写り、再生時拡大ズームした際の画質が向上していると確認できた。本機はスマートフォンと無線LANで接続し、スマートフォンのアプリから操作しての撮影もできる。従来無線LANの接続はお世辞にも設定しやすいものではなかったが、本機ではかなりその点が改良されて使いやすくなっている。とは言え、本機とスマートフォンとの接続は誰でも簡単とまではいかないので、やや厳しいが評価4とした。手振れ補正に付いては、本機は残念ながら他機と比較してあまり優れているとは言えない。」
★「空間に身を置いて上下左右に顔を動かしたときに見える景色が、まるごと記録できる。これが画期的だ。山の展望台・浜辺・あるいはパーティの会場で、そこに居たときに感じたことを記録したい、そう思うことがあるがそれを実現できる。スマホ・PCでTHETAアプリの上でだけ指やマウスで空間を、ぐるぐる視点をかえてまるで見回しているような写真となる。視点を連続的に変えるような、あの独特の操作(Virtual Reality)は、専用アプリに依存すると言うことだ。本体はプラスチック感があるので、このあたりの素材はもうひと踏ん張りがんばってもらうと、所有する喜びも満たされると思う。」
★「たった3分しか動画が撮れないのと、熱暴走が連続して動画が撮れない。動画も4Kだが、結構ズームすると潰れていて細かくは見えない。動画をメインで考えているなら、Insta360から出ているカメラを買うべきだったと思う。静止画だったら、それなりに使えるんじゃないかと思うが・・・。シビアなことをいうと製品としては未熟だ。」
★「(機能表示用)ディスプレイ、セルフタイマー機能、顔モードや夜景モードなどが追加され、動画は4Kに対応している。面白い写真が撮れるくらいに思っていて、画質はあまり期待していなかったが、明るいところだときれいに撮影できた。スマホでふつうに写真をとり、このカメラでもう一回同じ場面をとって比較すると、世界の見え方が違って面白いのと、ふつうのカメラだと2・3回に分けて写真を撮っていたところを一気に撮影できるので、より光景が思い出しやすいというか追体験しやすいように感じる。4K動画は撮影時間が3分と短いが映像はきれいだし、記念すべき瞬間をぱっと撮影することが多いので、撮影制限が気になることも個人的にはない。」
RICOH THETA SC2の評価
では最後に今までを振り返り、私がTHETA SC2の評価をしてみましょう。
360度カメラとしてすでに人気が定着している本機ですが、基本的には一般のアクションカメラとはコンセプトが違う商品として認識すべきだと思います。
主として写真を撮るのがメインの、デジタルカメラに近い存在と言うことです。
デザインそのものはデジカメとは似つかぬもので、動画カメラと思いがちですが、そうではありません。
本来は360度撮影に特化した静止画カメラで、+アルファで動画も撮れますよと言った感じですね。
そのため動画を撮る際には、一回のシャッターで3分間の時間制限が設けられており、メモリーの中では、最高約32分間までしか撮れません。
しかし、まぁ、一回のシャッター当たり3分の制限があっても、後からアプリで編集する前提で撮影するのなら、大して問題にはならないでしょう。
とは言っても、最近人気のYou TuberやVloggerの皆さんは、30分以上カメラを回しっぱなしにすることも多いので、そんな使い方をしたいのなら本機だと不便ですね。
また防水防塵・耐衝撃機能もないので、過酷な環境での使用も控えた方が無難。
普段写真を趣味としてデジカメやスマホで撮影する人が、ここぞと言うシチュエーションに遭遇した時に本機を取り出し、360度写真や動画を撮るのが良いでしょう。
本機を単体で使うのではなく、サブカメラとして360度の画(え)を残す使い方が、最も相応しい使い方だと思います。
価格も360度カメラとしては他機より安いので、あくまでサブ機としての用途で用いるのがおすすめとして置きましょう。
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