アクションカム(アクションカメラ)の人気ブランドと言えば、数々のメーカーがピックアップできますが、ドローンで有名なDJIもその1つ。
ここから、話題になっていた新製品が登場しました。
それは「Osmo Action 3」です。
2021年に誕生したAction 2から、1年も経過しないうちに登場したモデルです。
Action 2はその独特なデザインが受けて、人気があったものでしたが、Osmo Action 3は初代Osmo Actionに酷似したデザイン。
今また、なぜ初代に逆戻りした形で登場したのか、気になりますよね?
そこで今回は、このDJI Osmo Action 3をユーザーレビューを参考に検証、そして評価してみたいと思います。
DJI Osmo Action 3はDJI Action 2の後継機と呼ぶべき?
Action 2およびOsmo Action
独特のデザインのAction 2は、Osmo Actionの後継機として、とても話題になったアクションカムです。
ボディを真ん中から離して使うことができたので、使い道が多く、あらゆるシーンで活躍できたことで非常に人気でした。
本体にアルミ合金を使い高級感もありましたが、バッテリー交換ができないことが、ハンディキャップとしてありました。
それと最も大きな弱点と言われたのが、熱暴走の問題。
密閉性の高い、防水機能を備えた超小型ボディであったため、内部にどうしても熱がこもりやすく、早期に撮影ストップしてまうのです。
そこでDJIとしては、この弱点を早急に解決する必要に迫られたのですが、デザイン上どうしようもなかったのでしょう。
仕方なく、元の一般的アクションカムデザインに戻したのが、Osmo Action 3と言う訳。
事実上後継機となった本機Osmo Action 3は、過酷な環境下でなければ、バッテリー終了まで撮影が続けられるようになりました。
とは言え、Action 2の機動性はとても高いものであり、長時間の撮影でなければ問題はないので、現在でも販売は続けられています。
DJI Osmo Action 3は画質と使い勝手が格段に向上した
まずはOsmo Action 3では、どんな面白い撮影ができるのか、メーカー提供の動画を見ていただくことにしましょう。
これで本機の持つ魅力を、おおまかに把握することができますよ。
Action 2と同様にOsmo Action 3も、1/1.7インチセンサーと広角155度f2.8レンズを継承しています。
動画は、4Kで120fps対応と言うのも同じ。
ただISO感度がAction 2で、最高6400までの対応だったものが、Osmo Action 3では12800までアップしました。
一段分Osmo Action 3の方が、暗さに強くなったと言えるでしょう。
あと画質の上では、HDRの採用と色震度が10-bitに対応するようになっています。
HDRは、露出が足りない部分の黒つぶれや、トンネルの出口などでの露出過多で、白く飛んでしまうのを防いでくれますね。
色深度がこれまでの8-bitから10-bitに向上することで、より多くの色を再現できるようになるため、夕方の空のグラデーションがより滑らかになります。
それから機能の点では、Action 2で評判の良かったクイックリリースを継承。
マグネットをより強力にして、ワンタッチで確実なアタッチメントの装着を実現しています。
これは初代Osmo Actionにはなかった装備なので、非常に便利な機能ですね。
GoProカメラなんかは、今もアタッチメントの交換がわずらわしい仕様ですから、この点はDJIのアクションカムを選ぶ上でのポイントの1つとなるでしょう。
それとTikTokへの投稿に配慮して、縦位置での撮影が容易になりました。
しかも、付属のボディを守る保護フレームに被せて使えば、縦位置でもクイックリリースでの装着が可能になります。
カメラを縦位置にすると、モニター内の表示も縦に応じた表示になるので、撮影が楽になると言う訳です。
後は防水機能で、本体のみでの耐水深度が10mから16mに向上。
タッチスクリーンでの操作も、これまでのリア画面だけでなく、フロント画面でも可能になりましたよ。
バッテリーの容量は1770mAhで、これで約160分の連続撮影ができます。
熱暴走に強くなったことで、リアルに長時間撮影ができるようになったのは、素直に嬉しいことですね。
また給電しながらの撮影でも、給電ポートをバッテリーの交換口と反対側にしたことで、GoProのように給電中、バッテリーがムキ出しになることもありません。
では次に、画質に付いてはどんなものでしょうか。
あるVloggerが本機で撮った動画ありますので、見てみましょう。
協力 Yusuke Okawaさん
いかがでしょうか。
細かい部分の良し悪しは、他機と見比べてみないと分かりませんが、Vlog用に使うのであれば、色乗りの良い明瞭な画質として十分なのでは?
以前のDJIのモデルと比べると、全体的にOsmo Action 3は、彩度やコントラストが高くなっているのではないかと思います。
それでは今度は、すでに愛用しているユーザーの皆さんは、本機にどんな印象を抱いているでしょうか?
いくつかレビューを集めましたので、次の頁で確かめてみることにしましょう。
DJI Osmo Action 3のユーザーレビュー
★「前回のAction 2は発熱に対して、大きな問題として取り上げられていたが、私もその一人だ。Action 2はおおよそ20分未満の撮影でも熱停止し、たとえ5分程度の撮影でも熱を持ちすぐに再開することができなかった。しかし今回のOsmo Action 3に関しては、完全にその弱点を払拭し、連続撮影に対応することができた。4K60fpsで1時間連続撮影したとしても、熱停止することはなかった。(気温25℃) Osmo Action 3はOsmo Action初代と変わらない作りをしているが、Action 2から継承したマグネットマウントなどはそのまま受け継がれ、中身は十分進化している。 」
★「主に自転車動画をネックマウントにつけて撮ることが多いのだが、使い勝手は非常にいい。水平維持は出来るし、スマホで撮影状況をリアルタイムで見れる。あとワンタッチでつけ外しができるのも便利。スイッチボタンが固いのが気になるが、音声操作で “シャットダウン” だけはよく使う。注意事項を上げるならば、スマホアプリのDJI MIMOで最初にアクティビティを使うのだが、MIMOで使えるスマホに条件があるので、購入する方はDJIのホームページを見ていただきたい。」
★「低価格や熱暴走しないなど良い点はあるが、昼間や明るい所では問題ないが、室内や夕方以降になると画質が低下する。メーカーに問い合わせて不良ではないと言われたが、同じ環境でiPhoneと比べても明らかに劣る。単体のカメラでスマホよりも画質が劣るなら、単品アクションカメラの意味は?と思った。今後のファームアップに期待している。」
★「YouTubeで比較動画を見る限りGoProより画質は劣るようだが、実際に使って撮影した動画を比較対象なく見ると、動きの激しい撮影環境では必要十分に感じる。バッテリーの持ち、発熱抑制も良好で、1080pはもちろん4K60fpsでも30分程度は余裕で連続撮影可能だった。逆光下ではダイナミックレンジがもう少しあればと思うが、Osmo Pocket(初代)と比較して偽色も抑えられているので、日常使用では問題なしと思われる。」
DJI Osmo Action 3の評価・まとめ
今回のOsmo Action 3のでき具合は、純粋なアクションカムとして評価すれば、かなり高評価できると思います。
デザインからすればAction 2の方が斬新的で、商品としてかなり面白いガジェットとして評価できました。
しかし、小さな箱にメカを詰め込み過ぎたせいか、熱暴走から逃れるのが難しく、長時間撮影したいユーザーには不満が残りました。
小さいことで機動性が高く、独特の映像が撮れるのが楽しく感じられたのに、長時間撮影が難しいのでは、どうしてもメインカメラにはなれません。
その点Osmo Action 3は、オーソドックスなデザインに立ち返り、メインアクションカムとしては外せない性能を、きちんと網羅したのは素晴らしいことです。
そしてAction 2で評判の良かった、クイックリリースマウントを本機にも搭載したことで、使い勝手が向上したことも賞賛されるべきですね。
とは言え、もしあなたが現在Action 2を所有していて、それをOsmo Action 3に買い替えようとしているなら、それはとても勿体ないことだと思います。
Osmo Action 3では撮りにくい映像でも、Action 2なら容易に撮れてしまう力を秘めているからです。
なので長時間撮れる本機をメインカメラとして私用し、本機で撮りにくい機動力の必要な短い映像を、Action 2で補って撮ると良いでしょう。
後から、両機それぞれの得意な映像を編集で組み合わせることで、面白い動画作品ができ上るはずです。
それを考えてOsmo Action 3とAction 2は、それぞれ別の用途のカメラとして両方所有するのがベストですね。
いずれにせよ、メインカメラとして十分に使えるOsmo Action 3は、完成度が高いのにも関わらず価格が安いことで、とても存在意義の大きいカメラだと思います。
特にアドベンチャーコンボセットは、撮影に必要なアクセサリーをタップリ備えたセットで、後から揃えるより大変お得になっていますよ。
または
コメントを残す